⌒*⌒*⌒*⌒*⌒*⌒*⌒*⌒*⌒*⌒*⌒*  仙台市家庭教育支援チーム    杜の家せんだい   ★☆ メルマガ ☆★   2024年4月16日号 ⌒*⌒*⌒*⌒*⌒*⌒*⌒*⌒*⌒*⌒*⌒* 杜の家せんだいメルマガ会員の皆様 こんにちは。 今回のメルマガは「家庭教育ワンポ イントアドバイス」第153弾として 第7回セミナーで講師を担当された 徳田幸雄先生から頂いたメッセージ をご紹介致します。 ☆★−−−−−−−−−−−−−★☆ 《家庭教育ワンポイントアドバイス》 ●メッセージ  徳田 幸雄 先生 ●テーマ  イスラームと結婚 ☆★−−−−−−−−−−−−−★☆ イスラームは、現在、宗教人口を伸ば している唯一の世界宗教です。 日本ではネガティブな印象が先行する ものの、そこには少子高齢化や出生率 低下に早急の対応が迫られている私た ちが参考にすべきことも多少あるので はないかと思います。 そもそもイスラームとは、アラビア語 で「服従」を意味し、唯一絶対の神の 下僕として生きることが求められます。 ちなみに、中東でよく耳にするアブド ッラーという人名(ヨルダン国王、サ ウジアラビア皇太子)は「神の下僕」 を意味します。人間の理想的な姿が 「神の僕」というわけです。そして神 への服従は、5行と呼ばれる5つの義 務(信仰告白・礼拝・喜捨・断食・巡 礼)を果たすことで具体的に示されま す。これが天国に入る最低条件とも言 えますが、ここには結婚は含まれてい ません。つまり、5行が「イバーダー ド」(宗教的生活)という信仰的な義 務として扱われるのに対して、結婚は 「ムアーマラート」(世俗的生活)に 過ぎず、それは世俗的・現実的な契約 なのです。 クルアーンによれば、結婚を希望する 男性は、女性の家族に承諾を得たうえ で婚資(マハル)を贈ることが求めら れます。このマハルは、結婚準備金と いう側面の一方で、離婚保証金という 側面もあります。結婚する際に、すで に離婚のリスクが織り込まれているの は現実的なイスラームらしいですね。 ちなみにクルアーンには、「離婚章」 という章さえあります。このイスラー ムの現実的側面は、戦争による孤児や 未亡人の救済という現実的な理由で、 4人までの妻を娶ることが許されてい ることにも反映されていると言えるで しょう。現在の感覚からすれば受け入 れがたいことですが、当時では妻の数 に制限が加えられたことに文句を言う 人もいたそうです。 このように結婚は信仰的な義務ではな いものの、結婚を破壊する行為はクル アーンで厳しく諫められています。実 際に、クルアーンでは、離婚の根拠が 不貞であり、もし不貞行為があれば、 男性も女性も公の場でそれぞれ100 回の鞭打ちの刑に処すべきことが明記 されています。このことからも結婚の 契約は、婚資(マハル)というよりも むしろ夫婦間の性的関係に基づいてい ると言えるでしょう。つまり、結婚の 契約を結ぶことはすなわち性生活のス タートを意味しているのであり、性的 関係を結ぶことに社会的な意味が付与 されているのです。このような性交渉 の社会的な意味は、日本を含めて多く の先進諸国ではとっくに失われていま す。性生活のスタートが結婚生活のス タートではなくなり、性交渉は単に個 人の肉体的な快楽を得る手段になって しまいました。こうした性の社会的意 味の喪失は、夫婦そして家族の絆を脆 弱にし、少子高齢化や出生率低下を招 いた一因とも言えるでしょう。確かに イスラーム社会では女性の人権にどう 向き合うかという課題が突きつけられ ているものの、しかし依然として平均 3.1という高い出生率を保っている ことにも目を向けるべきではないでし ょうか。 ☆★−−−−−−−−−−−−−★☆   次回講演会のご案内    ☆★−−−−−−−−−−−−−★☆ 次回のセミナーは現在企画中です。 日程や内容等が決まりましたら、当メ ルマガ及びホームページにて告知致し ます。 ☆★−−−−−−−−★☆   編集後記 ☆★−−−−−−−−★☆ ここ仙台でも本格的な桜の季節となり ました。 昨年の桜の季節は新型コロナの5類移 行直前でしたので、桜見会場でも少し おっかなびっくりとした状況でしたが、 今年はマスクを着用する人も見かけら れるものの、コロナ禍以前の様に大い に賑わっている様に見受けられました。 心置きなく自然を愛でる事が出来るの は、本当に幸せを感じるものですね。 ☆★−−−−−−−−−−−−−★☆ ☆ ☆仙台市家庭教育支援チーム ☆ 杜の家せんだい ☆ http://morinoie.html.xdomain.jp ☆ ☆事務局 e-mail ☆ morinoiesendai@gmail.com ☆ ☆メルマガ登録/解除 ☆ http://www.mag2.com/m/0001681019.html ☆ ☆★−−−−−−−−−−−−−★☆